ガレット･デ･ロワ(Galette des rois)

いまにもバターの香りが漂ってきそうな黄金色のパイ生地。キラキラ輝く金色の王冠。今回はガレット･デ･ロワ(Galette des rois)をご紹介します。

ガレット･デ･ロワは東方からやってきた3人の賢者がイエス･キリストの誕生を祝福し｢乳香｣｢没薬｣｢黄金｣の3つの贈り物を捧げた日＝イエスの誕生が世に知らされた１月６日の公現祭(Epiphanieエピファニー)を祝うフランスのお菓子です。


フランス語でGalette(ガレット)＝円盤状の平らなお菓子、des rois(デ ロワ)＝王様(賢者)たちを意味する｢王様のお菓子｣の中にはフェーブと呼ばれる飾りが1つだけ隠されていて、フェーブを引き当てた人は1年間を幸せに過ごすことができると言われています。


その日は１日王様になってみんなに命令することができるというのですから、新年の運試しのくじ引きといったところでしょうか。エピファニーを祝う王様のお菓子は国によって由来や風習が異なり、興味が尽きることがありません。最近では日本のケーキ屋さんでもガレットデロワを見かけるようになりました。


｢ガレット･デ･ロワ｣は冷凍のパイシートを使って自宅でも作ることができます。冷凍のパイシートを2枚用意したら薄くのばして、アーモンドパウダー、バター、砂糖、卵で作ったクレーム･ダマンドを1枚のパイ生地の上に広げて、もう一枚のパイ生地でかぶせて蓋をします。


かぶせたパイ生地にはナイフなどで麦、太陽、ひまわり、月桂樹の模様を描いていきます。麦(矢羽模様)は豊穣、太陽(渦巻き模様)は生命力、ひまわり(格子模様)は栄光、月桂樹(葉模様)は勝利を意味する模様を入れます。


うまくできなくても大丈夫、願いを込めて模様を入れましょう。オーブンで焼き上げたら、バターのいい香りが部屋中に広がります。


サクサクのパイ生地の中には、ほろほろのクレーム･ダマンド。初めて手にする可愛いフェーブと紙の王冠はパイの上に載せて。