BS日テレ 小さな村の物語 イタリアまとめ 第305回
5/30放送の小さな村の物語 イタリアはサルディーニャ州のヴィッラリオスです。
この放送は2019年6月8日と6月29日に放送された内容です。アーティチョーク農家の青年と笑顔がすてきな明るいマンマが紹介されました。
今回はアーティチョークのオイル漬けとサップエドゥスについてまとめました。いつも通り見るのに夢中で記録が漏れている部分がありますが、メモした内容をご紹介します。
サルディーニャ特産のアーティチョークとは
今回紹介された村人の1人ジャコモさんはアーティチョーク農家を営んでいます。
日本ではアーティチョークはあまりなじみのない野菜ですが、イタリアではアーティチョークの旬の季節にはローマのレストランに行列ができるそうです。
お目当ては丸ごと素揚げしたアーティチョーク。レモンと塩と胡椒をふっていただくというシンプルな料理ですが、これを食べる日をローマの皆さんはとても心待ちにしているようです。
アーティチョークの和名はチョウセンアザミ。
フランスのアンリ2世の王妃カトリーヌ・ド・メディシスもアーティチョークが大好きで、結婚初夜にアーティチョークの煮込みを食べ過ぎて危うく命を落としそうになったという逸話が残っています。
ホクホクした食感でそら豆のような甘みが美味しいアーティチョークにはイヌリン、シナロピクリンといった苦味成分が含まれています。中世には肝臓や腎臓の機能を高める薬草として使われていたアーティチョーク、食べすぎにはご注意を。
ジャコモさんが作っているカルチョーフォ・スピノーゾ・ディ・サルデーニャ CARCIOFO SPINOSO DI SARDEGNA)というアーティチョークは、サルディーニャ特産の品種で額(がく)の先端に鋭いトゲがついています。
年間2万本のアーティチョークを手作業でひとつひとつ収穫し、隣村まで車で売りに行くジャコモさん。1日に20~30人のお客様の元を回るというから大忙しですね。
好きでなければできないと話すジャコモさんの言うとおり、農業はもちろん、お客様の笑顔や「美味しかったよ」のひとことがあるからこそ続けられるのでしょう。そんなジャコモさんの人柄もあって常連のお客様は少しずつ増えているそうです。
もう1人紹介された村人はジャコモさんの叔母のマリアさんです。マリアさんの夫も農業を営んでおり、この日は収穫したアーティチョークのオイル漬けを作っていました。
毎年手伝いに来てくれる二人の姉と姪。家族で他愛もない話をしながらみんなで料理をするのは楽しいものです。恒例行事ならなおのこと。家族が揃ってまた次の季節を迎るということは当たり前のようで実は当たり前ではなく、感謝と喜びの気持ちを忘れずに日々を大切に過ごしていきたいですね。
アーティチョークのオイル漬け作りの途中でたくさんの友人が家を訪ねてきて、マリアさんたちの作業が終わるのを今か今かと待っています。お菓子は毎回誰かが持ってくるらしく、この日はマリアさんの姉がトレーいっぱいの焼き菓子を持ってきてくれました。
一人ひとり違うフレーバーのコーヒーを淹れたら、楽しいおしゃべりの始まりです。賑やかな部屋の中には笑顔と活気があふれています。子供の頃に学校から帰ると近所のおばさんたちが居間にたくさん集まってお茶のみをしていた光景を思い出します。
マリアさんのアーティチョークのオイル漬けの作り方をご紹介します。
マリアさんのアーティチョークのオイル漬け
- アーティチョークの額を全部切り取る。
- つぼみの部分を食べやすい大きさに切る。
- 塩、レモン汁を入れた水に1j間ほどつけたあと、10分ほど茹でる。
- 茹であがったアーティチョークを布巾の上に広げて1日乾燥させる。
- 乾燥させたアーティチョークを瓶に詰め、オリーブオイルを入れて蓋を閉める。
旬の野菜や果物の保存食作りは手間のかかる作業ですが、ふたを開けたときのポンっという音と共に広がるすばらしい香りはよろこびもひとしおですね。
サップエドゥスとは
マリアさんの夫の弟はジャコモさんの弟でふたりとも農家を営んでいます。イタリアでは日曜日に家族や親戚が集まって昼食を食べる家庭が多く、この日は二人の息子やジャコモさんも集まってにぎやかなランチタイムです。
この日のメニューはサップエドゥスのラグーソースあえ。サップエドゥス(Sappueddus)とはデュラムセモリナ粉で作った生地を平らにちぎったパスタです。茹でたサップエドゥスをたっぷりのラグーソースであえます。
サップエドゥス(sappueddus)の作り方
(材料)デュラムセモリナ粉250g、水120ml、塩少々
- セモリナ粉に水を入れてよく混ぜる。
水は様子を見ながら入れる。 - 表面が滑らかでひとまとまりになるまでよく練る。
- ラップで包んで乾燥を防ぎ、30分ほど休ませる。
- 休ませた生地を2等分にする。
- 生地を細長くこねる。
金太郎飴のように細長くのばして、金太郎飴くらいの大きさに切る。 - 切った生地を指で平らにのばす。
打ち粉をしてグラスの底でつぶしてもよい。 - つぶしたパスタに打ち粉をしてパスタマシーンがマシーンでのばす。
パスタマシーンがなければ麺棒でのばす。
レシピの分量は少し違いますが、YouTubeで詳しい作り方がアップされていたのでご参考にどうぞ。
詳しい放送内容は番組の公式HPでご確認ください。