BS日テレ 小さな村の物語 イタリアまとめ 第278回|ピエモンテ州ガルバーニャのサラミ屋
6/7放送の小さな村の物語イタリアはピエモンテ州のガルバーニャ(Garbagna)です。
この放送は2018年6月9日と6月23日に放送されたアンコール放送です。村でサラミ屋を経営している男性が紹介されました。
今回はサラミ屋の男性が友人を招いて食べていたディナーを中心にメモした内容をご紹介します。
サラミ屋を始めたきっかけ
今回紹介された村人の男性が営むサラミ屋は村の中心部から車で数分の場所にあります。店の一番の売りはジャローロという熟成サラミ、他にハムやチーズ、パスタやフォカッチャなども販売しています。
店の軒先には赤と白のストライプの日除けがつけられていて、店の軒先に並べられた植木鉢にはイタリアらしい明るい色の花が咲いています。ゼラニウムの赤やオレンジ、ブーゲンビリアのピンクがお店に彩を添えています。
毎朝8時に小鳥にパンくずをあげるという店主の男性。シジュウカラの仲間でしょうか、可愛い小鳥がやってきます。小さな村の物語イタリアには鳥もたくさん出てきます。鳴き声だけの登場のときもありますが、鳥のさえずりを聞くのも楽しみにひとつです。
雨の日の朝、出勤してきた従業員が入口の玄関マットでしっかりと靴の汚れを落としていました。日本にも玄関先にマットが置いてありますが、靴の汚れをしっかりと落としている人はあまり見かけないように思います。道路の舗装状況や文化の違いもあると思いますが、こうしたちょっとした発見があるのも楽しいですね。
ガルバーニャの人口はおよそ700人、お店も数多くあるようで、小さな村の物語イタリアに登場する村の中ではわりと大きめの村なのでしょうか。
次から次へとやってくるお客さんの対応をしたり、電話で注文を受けたりと大忙しです。店には他に職人の男性と店員の女性の2人がいます。
お店のサラミはミンチにした豚肉、にんにく、塩、コショウ、白ワインのみで作られます。新鮮な草を食べて育てた1歳以上の成熟した豚の肉を使うことで味に深みが出るそうです。
サラミの周りにつくカビは肉の熟成を助けてくれますが、カビがつきすぎると風味がきつくなるのでブラシでこすって落とすのだとか。熟成までに1年かかるものもあり、手間と時間をかけて作られているんですね。
店主の男性がサラミ屋を始めたのは7年前。経営していた建築会社の経営が悪化したため、54歳で一念発起してサラミ屋を始めたそうです。
元々サラミが好きだったことと、幼い頃に家で作っていたサラミの香りや味が忘れられず自分でも作りたいと思ったと語る男性。
バイタリティーあふれる店主の男性ですが、背中を押してくれた妻の支えがあったからこそ困難を乗り越えることができたのでしょう。男性の妻もまた、夫から多くを与えられたと話しています。互いに与え合い、支え合うことで幸せや喜びを感じて生きていくことのすばらしさを改めて感じさせられます。
一緒にサラミを作る職人もまた、不況でなかなか定職が見つからずにいたところ、店主の男性から一緒に働かないかと声をかけられたそうです。仕事や働く場所を与えられた職人、協力者を与えられた店主。二人もまたお互いに与え合い、支え合うことで年齢差を越えた深い絆で結ばれているようです。
店員の女性、友人とそのパートナーなどたくさんの人たちに支えられ、店主の男性もまた彼らを支えているのですね。
そしてお店に来てくれるお客さんの笑顔が何よりうれしいのだと感じます。お客様からサラミをプレゼントしたいので包装をしてほしいと依頼された店主。贈り物に自分のサラミが選ばれてうれしいとラッピングにも力が入ります。
サラミを丁寧に包装して両脇を赤いリボンで結んだら、手提げ袋に入れてお店のカードを添えて……。ラッピングにも建築に携わってきた店主のセンスが光ります。
年齢や性別、立場を越えた人との関わりや家族との絆を大切に生きていくことを考えさせられる内容でした。
サラミ屋さんのおいしいレシピ
今回の放送で気になった食べ物をメモしたのでご紹介します。
まずはサラミ屋で売られていた商品です。お店では注文を受けてからハムやサラミをスライスします。
- フォカッチャ
フォカッチャには塩がふってあります。サイズはかなり大きめ。 - ブレオサラ
ブレオサラはイタリア北西部で食べられる牛肉の生ハムです。 - スビッツェレ
スビッツェレはハンバーグ用のひき肉で、丸い型にミンチした肉を詰めてプレスした厚さ1センチほどのパテです。
店主が惣菜用のパプリカを買い出しに行くシーンがありましたが、紙袋を片手に店から出てくると映画のワンシーンのようですね。
次は店主の男性が友人とそのパートナーを自宅に招いた夕飯のメニューです。一度敷いたテーブルマットが気に入らなかったのか、別のものに交換していました。美味しく食事をするためには妥協はしません。
- スピノーレのパスタ
- パン
- パテのようなもの(パンにのせて食べている)
- ワイン
- クラッカー(小さな四角形のもの)
- ピエロさんのサラミ
スピノーレはしわしわのかさが特徴的です。パスタにすると最高らしく、店主の妻がパスタを作っていました。パスタは平たいきしめんのようなパスタで、ソースはオイル系で刻んだハーブが入っているようでした。
サラミを切り分けるときにナイフの上にサラミをのせて友人の皿に運ぶシーンがありました。番組を見ていると、親しい人と食卓を囲むときにナイフにのせて食べ物を渡すシーンもよく見かける光景なのでぜひ探してみてくださいね。
詳しい放送内容は番組の公式HPでご確認ください。