BS日テレ 小さな村の物語 イタリアまとめ 第282回|スロベニアの煮込み料理ボグラチ(Bograč)と市販のパスタソースが劇的に美味しくなる方法

最終更新日

7/5放送のBS日テレ 小さな村の物語イタリア第282回はフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のレーペン(Repen)でした。


この放送は2018年8月4日に放送されたアンコール放送です。農場を経営する男性と息子さんが紹介されました。


今回はスロベニアの学校の給食と祖父と父と孫の親子3代で作ったジェノベーゼパスタなどメモした内容をご紹介します。


市販の瓶詰パスタソースが劇的においしくなる方法

第282回カフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のレーペンの美味しいレシピはスロベニアの煮込み料理ボグラチ(Bograč)です。


ボグラチは牛・馬・羊などの肉を赤パプリカ、玉ねぎ、じゃがいも、トマトなどの野菜と一緒に煮込んだ料理です。

日本でも味噌汁の味噌は白みそ、赤みそ、麹みそと地域によって異なるように、スロベニアのボグラチもそれぞれの地域ごとに材料や作り方が少しずつ異なります。

調べてみたらスロベニア料理はとても奥が深く、別の機会にまとめたいと思います。

今回は農場を経営している男性がペンネを茹で、息子が湯きりをし、男性の父が調理の仕上げをしてジェノベーゼパスタを作っていました。

使っていたのは瓶詰のジェノベーゼソース。茹でたペンネにジェノベーゼソースを混ぜるだけというお手軽レシピです。

自家製のジェノベーゼソースなのか、市販品なのかはわかりませんでしたが、上手に瓶詰も活用しているようです。

日本でもひき肉やハーブの入った瓶詰のトマトソースがスーパーや輸入食料品店で売られています。市販の瓶詰パスタソースを温めてそのままパスタに絡めると、ハーブの香りが強く感じられたり、味が薄く感じられることはありませんか。

今回はひと手間で市販の瓶詰パスタソースが劇的においしくなる方法をお教えします。


①にんにくひとかけを薄切りにする。
②フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて火にかける。
③焦がさないように気をつけながら香りがするまで炒める。
④いったん火を止めてオリーブオイルが少し冷めるのを待つ。
 ※火を止める前に鷹の爪を入れて少し炒めるとアラビアータになります。
⑤瓶詰のパスタソース(トマト味)を入れて火にかける。
⑥少し煮詰めたら味をみる。お好みで塩・コショウで味を調える。



買ったけど味がちょっと、という時はオリーブオイルとにんにくで風味を出すだけで、とても美味しいパスタソースになるのでぜひ試してみてくださいね。


絶滅危惧種の羊の保護プロジェクト

今回紹介された農場を経営しているオーマルさんは18年前に脱サラして農業を始めました。

農業はまったくわからなかったというオーマルさん。農業の知識と動物の生態を理解するまで時間はかかったけれど、どうしたらやっていけるかという興味はあったと言います。どうすればできるかを考え続けることでひとつひとつ課題をクリアしていったのですね。

現在、オーマルさんはEUから資金提供を受けて、この地域に生息する絶滅危惧種の羊カリソリーナ種の保護プロジェクトに参加しています。羊は少しずつ増え、今では240頭ほど飼育しているそうです。

心や体に障害のある人たちに羊の誘導などの仕事を提供したり、地元の小学生を招いて社会科見学を行うなど、ふるさとのために自分ができることに取り組んできたオーマルさん。

はじめは脱サラしたオーマルさんを冷めた目で見る人もいましたが、ふるさとの自然と伝統を守る仕事を続けてきたことで少しずつ認めてもらえるようになったそうです。

今では空いている土地を貸してもらったり草刈りの仕事をもらえるようになったと話すオーマルさん。今は羊の肉を販売するための本格的な処理施設を作るという目標に向かって少しずつ資金を貯めているそうです。

そんなオーマルさんを助けてくれるのが13歳の息子さんです。生まれつき難読症という学習障害があるため、ハンディのある生徒へのケアが充実したスロベニアの小学校に通っています。

3日後にせまった英語のテストに向けて母親が勉強を見ています。やる気が出るように好きな色のペンで書くことを勧めたり、励ましたりしながらサポートをしています。一度に詰め込まないことも大切と息子の様子を見ながら勉強を進めていました。

そんな息子さんは学校が休みの日に父を助けたい、父の役に立ちたいと放牧している家畜の世話を手伝いに来てくれます。

母は新しい生活を始めているので心配ないが、父がさみしくないか心配で本当は毎日一緒にいたいと話す息子さん。いつか父の仕事を自分の仕事にしたいと考えているそうです。

「息子がただそこに居るだけで生きる力がわく」と話すオーマルさんも、息子さんと一緒に農場をやる日を考えると幸せな気持ちになると言います。

お互いに相手を思いやる気持ちを忘れず、どうすればできるかを考え、自分に何ができるかを考え、努力し続けること。簡単なようで難しく、忘れずに痛いと思いました。


詳しい放送内容は番組の公式HPでご確認ください。

現在、小さな村の物語 イタリアはイタリアにおける新型コロナウイルスの感染拡大の影響で現地での撮影が困難ということで、過去に放送した内容を再放送しています。紹介された村人の皆様の無事を祈りつつ、撮影再開を楽しみに待ちたいですね。

シェアする